vol.11 わくわくが詰まった複合書店「誠品書店」 in 台湾 
   2008/02/08
ここだけの美味しい話

表通りにはスターバックス、マクドナルド、セブンイレブンなど、おおくの海外企業が立ち並び、東京とよく似た景色に戸惑いをおぼえるほどその数は目に留まる。しかし、一本路地を入れば、昔ながらの出店や市に出あい、時に路上で花売りのおばあさんとも出くわす。まさに古い文化と新興文化が混在する街、台北市。

そんな台北市のほぼ中心地、MRT市政府站駅より徒歩約3分のところに地下2階、地上6階の「誠品書店」は位置する。この施設では、書籍だけでなく、食品、雑貨、衣類、キッズエンターテイメントと様々なジャンルが集積しており、客層も来店動機も幅がひろい。

まず、施設の顔ともいえるエントランスに注目した。そこでは、おそらく日本でいう「七夕」のようなイベントが行われていた。それぞれが願い事や、大切な人のためにメッセージを書き、それをディスプレイしている。統一された一枚一枚のメッセージカードが美しいグラデュエ―ションを表現しており、参加者でなくても楽しめるエリアへと化しており、来店者に高揚感を与えていた。店内を彩るファニチャーや照明はアート性のレヴェルが非常に高く、ごく自然と感度の高い顧客を呼び寄せているような雰囲気を醸し出していた。


■わくわく感を醸成するエントランス■
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■重厚感がある照明器具と天井アート■
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地下2階はフードコート、食品、レストランフロアと構成されており、本屋と複合されている使い勝手の良さから、台北で多い独身世帯や核家族世帯に重宝されているようだ。また、地下1階と地上1階はスポーツカジュアルブランドやストリートカジュアル、インテリアなど多彩な色を放つ。2〜4階が書籍フロアとなっており、「店の中の店」というコンセプトが多くの場所で見うけられた。書籍のテーマやジャンルごとに空間構成が決められており、まるで空間が本をプレゼンテーションしているようであった。特に圧巻だったのが、あちこちに設置されていた道路の方向標識のようなもの。台湾語であったためこの標識がただの飾りとしての機能なのか、特定の書物の方向を指示しているものか判断しかねたが、この素晴らしいセンスにただただ驚いてしまった。最上階には文化ホールや、メディア視聴ルーム、図書館が併設されており、地域住民にとってもこの施設はなくてはならない存在となっているようだ。


■センスの良さが際立つサインファニチャー■
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■本の魅力を引き出す空間構成@■
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■本の魅力を引き出す空間構成A■
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商業施設やSCの傾向として、ヨーロッパやアメリカに目が向きがちになってしまうが、日本から3時間の島国にも多くのヒントが眠っていそうだ。



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